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竹内康光【馬よ草原に向かって嘶け】
配信日:2018/01/01 09:00


種牡馬の「成功」・前編◆竹内康光【馬よ草原に向かって嘶け】

◆竹内康光【馬よ草原に向かって嘶け】
http://bit.ly/17MDXV7


新年早々、配合屋さんのメルマガで血統の話を書く愚をお許しいただきたい。昨年の2歳新種牡馬は打率でロードカナロア産駒、長打力でオルフェーヴル産駒が活躍した。この原稿を書いている時点でロードカナロアは83頭が出走して29頭が勝ち上がって計35勝(重賞0勝)、オルフェーヴルは79頭が出走して7頭が勝ち上がって計10勝(重賞3勝)。ロードカナロア産駒はステルヴィオが朝日杯FSで2着したのが重賞の最高着順だが、来年は勝ち馬を出してくるだろう(ホープフルSにはともに出走なし)。

ともに「成功種牡馬」としての将来が約束された好スタートだが、種牡馬の世界にはコマーシャルな成功とサイアーラインとしての成功がある。それを両立した時に「大種牡馬」となるのだが、それを成し遂げるのは並大抵のことではない。

1991年に来日して1994年に産駒がデビューしたサンデーサイレンスは、最盛時には80頭の後継種牡馬群を擁したが30年近く経ってもサイアーラインはフジキセキ・ステイゴールド・ゴールドアリュール・ネオユニヴァース・ハーツクライ・ディープインパクトの系統が有力な後継種牡馬を擁して生き残っている。コマーシャルな成功と、サイアーラインとしての成功が両立した好例だろう。

1975年に来日したノーザンテーストは、サンデーサイレンスに破られるまで数々の日本記録を打ち立てた成功種牡馬でリーディングサイアーにも10回輝いている。種付け料も高騰してコマーシャルな成功としては申し分のなく、当時が現在のように多頭数種付けの時代だったらいくら稼いだかわからないほど(当時は100頭つけるなんて考えられない時代)。

しかしサンデーサイレンスと同じく30年という時間の物差しを当ててみると、2005年には有力な直系はメジロライアンしか残っていなかった(メジロライアンの後継だったメジロブライトは前年に夭折)。種付け頭数が少ない時代背景、自身がどちらかというとフィリーサイアーだったこともありサイアーラインは繋がっていない。

現在活躍している成功種牡馬も、コマーシャルな成功に終わる馬たちが大半でサイアーラインとしてとしての成功を収める馬はごく少数だろう。その一方で、歴史はいわば「一子相伝」で歴史の荒波を乗り越えた種牡馬がいることも教えてくれる。その話はまた稿を改めて紹介したい。

◆竹内康光【馬よ草原に向かって嘶け】
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