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竹内康光【馬よ草原に向かって嘶け】
配信日:2019/06/02 09:00

シンボリルドルフの教訓◆竹内康光【馬よ草原に向かって嘶け】
週刊競馬ブックでは、今「平成名馬列伝」という連載があり毎週楽しく懐かしく読んでいる。今週は無敗の三冠馬ナリタブライアンの記事だったが、昭和の競馬記者である自分にとって無敗の三冠馬はシンボリルドルフ。管理したミスター競馬・野平祐二調教師の、「シンボリルドルフには絶対がある。」には痺れた。

野平師との会話で忘れられないのが、「馬は母系の奥にピリッとした脚を使える馬が入っていないと走れない。ルドルフはパレスタインのスピードが生きてるんだよ。」という至言。大レースを勝ち切る馬には、必ず母系にスピードの源泉が潜んでいる。馬場が超高速化した平成から令和の競馬では、この考え方は更に重要になっている。

春の東京競馬はゴールデンウィーク後に馬場が超高速化、すると母系に強烈なスプリント力を持つ種牡馬を配合された馬が活躍し始めた。5月11日の京王杯スプリングCと12日のヴィクトリアマイルでは、2日連続で連続レコード更新。オークスは2分22秒8、ダービーは2分22秒6と3歳春としては破格の時計がマークされている。

ヴィクトリアマイルのノームコアは中距離で実績を重ねてきたが、ラスティックベルの末裔で典型的なマイラー母系。ラスティックベルの母の父フランシスエスが配合のキー、快速オジジアンの母の父でシンボリクリスエスの母系にも配合されていて高速決着に強い。穴をあけた3着クロコスミアも母系のカポウティはスプリンター。

オークスのラヴズオンリーユーは、曾祖母がミエスクで祖母はキングマンボの全妹。やはりスピード豊かなマイラー母系で、そこにストームキャットが配合されてスピードが凝縮されている。2着カレンブーケドールの母の父はストームキャットから3代を経たスキャットダディ、高松宮記念を勝ったミスターメロディの父。

ダービーのロジャーバローズもリファールのクロスを持つディープインパクト産駒で、母父父に強烈なスプリント力を遺伝するダンチヒが配合されている。カレンブーケドールと同じく人気はなかったが、配合のポイントはしっかり押さえていた馬。2着ダノンキングリーも母母父にオナーアンドグローリーの顔が見える。

安田記念も高速決着になりそうな空模様、この線で馬券になりそうな馬を絞り込んでいる。昨年のクラシックで追いかけ続けたステルヴィオはレーン騎手とのコンビ、4代母スイートコンコルドはシンボリルドルフの全妹。パレスタインは7代前まで遠ざかっているが、昨秋のマイルCSを勝ち切った時にルドルフの教訓を思い出した。

◆竹内康光【馬よ草原に向かって嘶け】
http://bit.ly/17MDXV7

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