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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2015/03/03 09:45

グレイトメトロポリタンコース◆沢田準【競馬を楽しく】

昨年にJRA創設60周年として各種の企画が行われたが、その一つとしてグリーンチャンネルで記念番組「競馬タイムトリップ」が13回にわたって放映された。

これは選ばれたある年についてその時代の様子、競馬社会でのトピック、レースのフィルムでその当時を思い出そうという企画である。

レースは主に日本ダービーが使われたが、これは現代のようにレースビデオなどない時代では、競馬のレースのフィルムといえば映画館で流すニュースに限られ、そのニュースの中にダービーが取り上げられていたのである。

逆にいえば一般社会の中で競馬とはダービーがその代表、むしろダービーだけが知られていたということだろう。

この「競馬タイムトリップ」の中で、JRA時代ではないが古いフィルムが見つかったということで、日本競馬会時代のダービーが放映されたことがある。

そのなかでヒサトモが勝った昭和12年のダービーのフィルム、これを見ていてついに捜していた画像を見つけたのである。

捜していたもの、それは東京競馬場のグレイトメトロポリタンコースである。

かつてエプソム競馬場ではグレイトメトロポリタンハンデという2マイル2ハロンのレースが行われていた。しかしそれはおかしいと思うファンは多いだろう。

ご存じの通りエプソムは周回コースではなくU字型で最長はダービーなどの1マイル半。どうやって2マイル2ハロンのレースが行われたのか。

スタートはフィニッシュラインあたりだろうか。最後の直線を逆にスタートする。タッテナムコーナーの手前あたりで右にカーブし内馬場ともいうべきヒースを逆Sカーブで進み、メイントラックでは残り1マイル当たりで合流。

その後は普通にフィニッシュに向かうという2マイル2ハロン、この逆Sコースがグレイトメトロポリタンコースである。

東京競馬場内にある競馬博物館の前に、エプソムを擬したエプソム遊歩道が作られており、これを見ればどのようなコースかがわかる。

ところで右回りだった目黒から移った府中の東京競馬場が左回りなのはエプソムに倣ったといわれる。そしてその証明ともいえるのがエプサムと同じような逆S字型のコースが東京に作られていたことだ。

4コーナーを過ぎたあたりから3コーナー手前に向かう逆Sカーブがあったのである。

東京の古いコース図でこの存在を知り、航空写真でも確認したが動画では見たことがなかった。

ところが昭和12年のダービーのフィルム、当時はスタンドからのカメラで馬の姿は小さく識別は困難だが、そのかわり内馬場の様子がよくわかる。

メインコースの内側に調教コースや周回の障害コースが見え、コース図通り障害の襷コースは十字になっていることがわかる。

そして馬群が3コーナー手前に来たあたりではSカーブで合流するコースが見え、馬群が進むとこの逆Sカーブのコースが最後の直線に向かっているのがわかり、直線コースに合流するカーブした埒も見える。

このコースは障害コースの一部のようでありどのように使われたのかは不明だが、とにかく東京のグレイトメトロポリタンコースの動画を見ることができたのには感激した。

◆沢田準【競馬を楽しく】
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