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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2015/03/10 12:45

チューリップ賞◆沢田準【競馬を楽しく】

柏木集保氏が日刊競馬紙上で次のようなデータを紹介していた。過去15年の桜花賞連対馬のうち、チューリップ賞出走馬が14頭に対してフィリーズレビュー出走馬は3頭というのである。

チューリップ賞が桜花賞の最大のステップレースであることはよく知られていることだが、このような数値を見せつけられると改めて考えさせられる。

この原因ははっきりしている。いうまでもなく距離である。フィリーズレビューは1400であるのに対してチューリップ賞は1600。

桜花賞を目指す馬は桜花賞と同距離のチューリップ賞をステップレースとして使いたくなるのは当然だろう。

しかも阪神競馬場の改修によって1600は外回りとなった。一方フィリーズレビューは内回り。距離だけではなく、コースも異なることになった。

さらに2歳のG1である阪神ジュヴェナイルフィリーズも桜花賞と同じく外回り1600である。桜花賞路線からはフィリーズレビューは外れているのである。

このようにフィリーズレビューとチューリップ賞のレースの重要度はチューリップ賞が上位であることは明白だ。

しかしご存じの通りこの二つのグレードはその重要度とは逆になっている。チューリップ賞がG3、フィリーズレビューがG2である。賞金も当然G2のほうが高い。

グレードを逆にするか、せめてチューリップ賞をG2に格上げすべきだろう。

なぜこのような逆転現象がおきているか。それはこの二つのレースの歴史による。フィリーズレビューは桜花賞トライアル阪神4歳牝馬特別として1967年に距離1400で誕生した。

以前はトライアルレースの距離は本番のレースより必ず短く設定されていた。皐月賞トライアルの弥生賞とスプリングSは1800。

オークスの4歳牝馬特別は1800。ダービーに対するNHK杯は2000。菊花賞の場合は神戸新聞杯と京都新聞杯は2000という具合である。

一方チューリップ賞の創設は1994年。おそらく桜花賞トライアルを補完する目的でG3として作られたのだろうが、距離の関係で立場が逆転したのである。

皐月賞にも二つのトライアルレースがある。以前はいずれも1800でこの二つのレースを両方とも出走する馬は少なくなかった。

しかし現在はレース間隔が詰まりいずれにも出走することはまれだ。以前は皐月賞に日程の近いスプリングSのほうが重要だったが現在は弥生賞に有力馬が集まる。

弥生賞の距離が1984年から皐月賞と同コース同距離の2000になったためだ。

だがグレードはいずれもG2で賞金も同額だ。これは弥生賞もスプリングSも歴史のあるレースという理由である。


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