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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2015/05/27 18:30

種牡馬の輸出◆沢田準の競馬を楽しく

前回に紹介した競馬データ本の「日本の競馬 総合ハンドブック」には他ではなかなかお目にかかれないデータが少なくないが、その一つに「輸出された種牡馬」というものがある。

1965年以来のデータであり、輸出された種牡馬がそんなにいるのかと思うがその内容は以下の通りだ。

フィリピンに輸出されたトサオーとムオー、インドへのハクチカラ、マレーシアへのカネチカラとアサデンコウと日本の種牡馬が輸入馬の時代、内国産馬はかなりの実績馬でも日本よりレベルの低いアジアに輸出されたのである。

その後はコーネルランサー、カツトップエース、プレストウコウ、ヤマノスキー、ラッキールーラと韓国への輸出が続いた。

以上の内国産馬はいずれも日本で種牡馬となったが、日本では成功しなかった馬である。その後も韓国を中心に日本産馬の輸出が行われた。

近年になるとサンデーサイレンスの産駒が輸出されるようになり、サマーサスピションがニュージーランド、アグネスカミカゼとディヴァインライト、ローゼンカバリーがフランスにと競馬主要国にも輸出されるようになった。

さらにはイギリスやアメリカにも輸出される馬も出ている。しかしいずれも日本で種牡馬として成功しなかったことには変わりはないのである。

さて日本産馬よりも輸出種牡馬として多いのが実は輸入種牡馬の再輸出なのである。

古くはフランス産のボンモーがアメリカに、イギリス産のハンターコムがフランスに、アイルランド産のドクターデヴィアスがアイルランドに戻りなどだ。

有名なところではジェネラスがニュージーランドへ、エリシオがオーストラリアへ、ピルサドスキーがアイルランドへ、ラムタラがイギリスへという例もある。

再輸出馬のリストを見ると、やはり日本では成功しなかった馬ばかりということがわかるのである。

ところでこのリストにはハットトリックの名前がない。このリストは日本未供用種牡馬は除かれているためである。

ハットトリックはグリーンチャンネルで昨年放映された須田鷹雄氏と井上オークス氏のアメリカ横断旅の中で紹介されているが、アメリカに直接輸出され種牡馬として成功した。

ハットトリックがなぜ日本で種牡馬にならなかったのかその理由は知らないが、G1勝馬ではあってもあまたいるサンデーサイレンスの産駒であり、競走生活の晩年では不振だったからそこまではということだったのだろうか。

しかし今や日本の競走馬のレベルはかつてとは比較できないほど高くなった。もちろん種牡馬としても世界に通用するのは間違いない。

そのうえサンデーサイレンス系は現在でも日本にあふれており、今後はさらにその傾向は高くなるはずだ。そうなるとサンデーサイレンス系の馬は日本では種牡馬になるのはむつかしくなるだろう。

しかし世界ではサンデーサイレンス系の種牡馬はまだ少ない。これからは外国へ売ることを積極的に行うべきだろう。


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