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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2015/07/24 18:15

馬名表記◆沢田準の競馬を楽しく

アメリカの三冠馬American Pharoahはスペリングの間違いということで決まりのようだが、そうなると日本での表記が問題になる。

なにしろ三冠馬だから今後日本でもその馬名が書かれることも多いだろう。何とか統一見解をまとめたいものだ。

競馬ブックの水野記者はラフォンテースの例を挙げ、綴り間違いでもその文字列は尊重されるべきという立場でつまりアメリカンフェイロアということになる。

一方同じ競馬ブック誌上でもサラブレッド血統センターの秋山氏はオーナーの発音に近いというアメリカンフェローを採用している。

横文字の国なら間違いの綴りで書いておけばどう発音されようと関係はないが、日本語で書かれる場合に筆者により異なるというのではいささか問題だろう。

さて今回はスペリング違いということで例外だが、外国の馬名を日本語で表記する場合おかしなことがしばしば発生する。

かつては外国のレースの活躍馬が日本で話題になることはほとんどなかったので、外国馬名の日本語表記は輸入種牡馬の場合である。

その代表はZarathustraだ。正しくはツァラトゥストラだがザラズーストラと表記されたのである。

ほかにもMatadorはマタドールだろうが表記はマタドアだった。Guersantはガーサントだったが、フランス語ならギュルサンだろう。

近年ではピルツスキがピルサドスキーになったのが有名である。

今度は日本馬を横文字にした場合の面白い例を紹介しよう。Ronguehsu、Takehohpu、Gurihn Gurasu、Intah Guroria、Erimo Jiyohji。

それぞれロングエース、タケホープ、グリーングラス、インターグロリア、エリモジョージだ。

これはJRAが外国向けに日本の各種データを英語版で作成した「RACING STATISTICS」という冊子のなかで、過去の主要レースの勝馬リストから拾ったものである。

この表記は元の言語に関係なくカタカナの馬名をそのままローマ字化し、促音は無視、長音はhで表したものだ。

しかしロングエースはLong AceだろうしグリーングラスはGreen Grassだ。どう考えてもおかしな表記である。

このような表記になったのは1971年からで、それ以前は普通の、つまりまっとうな表記になっていた。

たしか1981年の第1回ジャパンカップでも日本馬はこのようなおかしな表記になっていたはずだ。

しかしさすがにまずいとなったのだろうか、第2回ジャパンカップではスイートネイティブがSweet Nativeのように修正されている。

手元には1982年の「RACING STATISTICS」もあるが、上記のおかしな表記も修正されているのは面白い。


◆沢田準【競馬を楽しく】
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