バックナンバー
沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2015/08/07 16:15

外国レースの情報◆沢田準の競馬を楽しく

外国でのレースの馬券の発売について週刊競馬ブック誌上で須田鷹雄氏と吉田直哉氏が同じような提言をしている。

出走各馬の情報を従来よりもはるかに詳しくファンに伝える必要があるということである。

これまでは日本からの出走馬の状況がほとんどだった。外国馬については有力馬の名と代表的なキャリア程度で十分だったのである。

というのも日本のファンが興味を持つのは日本からの遠征馬についてだけであり、日本馬か勝てばよし負ければ残念で、外国馬については興味はない。

もし人気薄の馬が勝ったとしても、そんなものかと思うだけである。

しかし馬券を発売するとなると日本馬の情報だけでは全く不足である。外国馬の実績、力関係、展開、馬場適性など日本のレースと同じような情報が必要になる。

日本のファンに馬券を買わせるにはそれだけの情報を与えなければならない。そのためには競馬メディアつまり専門紙やスポーツ紙の働きが求められるのである。

しかし専門紙、スポーツ紙にその情報収集を期待できるだろうか。競馬メディアはサービス業ではない。外国馬の情報を集めるには多くの労力が必要である。

しかしそれに見合うだけの対価が得られなければ専門紙やスポーツ紙がそのような情報収集を行うことは期待できないのである。

対価とは新聞の売り上げの増加だ。外国のレースの馬柱、予想を掲載することによってそれに見合う新聞が売れるかどうかである。

予想そのものも日本のレースのようにはいかない。レースのビデオも十分ではないし調教時計もない。出走馬は各国の異なったレースを使っておりその比較はむつかしい。

日本のファンにしてもよくわからないレースの馬券をいつものように研究して買うだろうか。もともとは日本の馬の馬券を買って応援したいということから始まったのである。

それは普通の馬券を売るようになっても変わらないのではないだろうか。何も外国のレースを買わなくても、日本のレースの馬券はいつものように売っているのだ。

結局は競馬メディアが外国のレースを掲載してもその売り上げの増加はあまり期待できないのではないだろうか。それに競馬記者が外国のレースの知識をどれだけ持っているかは疑問だ。

競馬記者は調教時計を採る記者や厩舎に密着して想定を行う記者などかなり専門化しており、競馬全体に詳しいとは限らないしその必要もない。まして外国のレースに通じた記者は特殊だろう。

そうなると情報提供はJRAの仕事になる。しかしJRAはレースの予想をすることはできない。

結局はJRAが収集した情報をもとに外国の競馬に詳しい一部の評論家が予想し、それを各メディアが共有するようなことになるのではないだろうか。

◆沢田準【競馬を楽しく】
http://bit.ly/1BFqU5c

◇競馬通信社◇
http://ktsn.jp

» 戻る