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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2015/10/09 16:00

南部杯◆沢田準の競馬を楽しく

10月12日の祝日に盛岡競馬場でマイルチャンピオンシップ南部杯が行われる。ダートグレード競走のG1(Jpn1)。

各地の持ち回りのJBCの三レースを別とすれば、南関東以外の地方競馬場で行われる唯一のG1ということもあって、地方のダートグレード競走の中でも特にユニークなレースである。

それだけにそのユニークさにふさわしい内容のレースであることが望まれるのである。

しかし今年もといっていいだろうが、G1としてふさわしいメンバーとは必ずしも言えないものとなってしまった。

G1級といえるのは中央馬では前年の南部杯勝ち馬で、今年はフェブラリーステークス3着、かしわ記念2着のベストウォーリア、過去にJBCクラシック、帝王賞勝ちがあり今年はかしわ記念を勝ったワンダーアキュート程度だ。

そして地方馬ではかしわ記念と帝王賞で3着の大井のハッピースプリントがあげられるだけである。

中央馬の枠は6頭だが残りの4頭はアドマイヤロイヤルの昨年の南部杯3着があるくらいで、G1に出走する中央馬としてはレベルは低いというべきだろう。

ハッピースプリント以外の地方馬は地元岩手、そして北海道と高知の馬であり、この中で成績がやや目立つのは北海道のポアゾンブラックだけというメンバーでしかないのである。

地方馬が低レベルであるのは毎度のことといってもよいが、6頭の枠がある中央ばのレベルがかなり低いのはなぜだろうか。

これは南部杯の5日前にG2の日本テレビ盃が船橋で行われるためだろう。こちらにはフェブラリーS連勝のコパノリッキー、帝王賞2着のクリソライトが出走した。南部杯の中央馬と比較しても優勢といってもおかしくはない。

地方馬にも東京大賞典と川崎記念で3着になったサミットストーンがいて、その他の地方馬は相変わらずの低レベルだが、日本テレビ盃と南部杯で出走馬が分離してしまったのは明らかなのである。

もし南部杯にコパノリッキーとクリソライトが出走すればG1にふさわしいメンバーとも言えたと思われるのは、南部杯の側に立てば残念としか言えないのだ。

日本テレビ盃は距離1800、南部杯は1600と近い距離であり1着賞金は日本テレビ盃が3200万で南部杯は4500万、G2とG1とはいえさほど大きな差ではない。

似たような条件のレースがダートグレード競走として接近した日程で編成されているのである。出走馬が分かれてしまうのは初めから予想できたことといえる。

このようにほぼ同じ条件のG1とG2が同じ時期で行われるのは、各主催者、この場合は船橋と岩手がそれぞれ別個にレースを編成しているためである。

他の一般レースであれば主催者ごとにレースを編成するのは当然であり全く問題はない。しかしダートグレート競走では出走馬、特に中央の馬を取り合うことになる。そのためレースの日程の調整が必要になる。

しかし地方競馬の場合はアメリカと同じように各主催者がそれぞれ独自にレースを編成しているため、日本テレビ盃と南部杯のような重複が発生してしまうのである。

そして地方の各主催者を調整する機関はない。日本ダート格付け管理委員会はあるが、ここは格付けを行う機関であり日程の調整を行うのではないのである。



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