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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2015/10/16 16:00

レース名◆沢田準の競馬を楽しく

第4回京都の3日目の月曜日開催、顕彰馬選定記念オルフェーヴルメモリアルレースが行われた。オルフェーヴルが顕彰馬に選定されたのは最近のことであり、このレース名は今回新たに与えられたレース名のはずだ。

それでは当初のレース名は何だったのか。すでに発表されていた秋の番組を見ると大原ステークスだったことがわかった。

大原ステークスというレース名はオールドファンである私にとってはほかのレース名とは少々違った思いがあるのだ。

菊花賞と春の天皇賞という超長距離レースを看板に持つ京都競馬場には、かつては万葉、大原、嵐山という3000メートル以上の長距離の特別レースがあった。

私はこの三つのレースを三大長距離特別レースと呼び、他のレースとは一味異なったレースとして珍重していた。なにしろ他にはこのような長距離レースが揃った競馬場などなかったのである。

例えば昭和53年の番組を見ると、3000メートルの万葉ステークス、3000メートルの嵐山特別、3200メートルの大原特別が設定されている。いずれも現在の1600万下の条件に相当する特別戦である。

その後長距離戦は減少し今年は嵐山の名を持ったレースはなくなり大原ステークスは2000になったが、万葉ステークスは3000のオープン特別として今でも残っている。

それだけに大原の名を持ったレースをオルフェーヴルメモリアルに変えてしまったのは残念な思いがしたのだ。もっともこの変更を実施したJRAの担当者は、私のような感慨があるはずもないが。

この二日前の東京初日、2歳重賞のサウジアラビアロイヤルCが行われた。昨年重賞となったいちょうSのレース名が変更となったものだ。

この変更はいちょうSがたった1回行われたただけで変更となったのであり、いささかの話題にもなっている。

しかもサウジアラビアロイヤルCはロイヤルレースということで、回数はリセットされ第1回とカウントされている。

つまりいちょうSは昨年第1回として行われただけで終わってしまったのである。いちょうSはもともとオープンと区別として以前より行われていたレースでただでさえその時代と重賞となった昨年との区別がつきにくい。

しかも新設重賞としてグレードが付されていなかったので、ますます重賞として忘れ去れてしまいそうである。

サウジアラビアロイヤルCという名称は昨年まではこの後行われる富士ステークスのサブタイトルとなっていた。この名称が単独のレース名になったのは何かの理由があったのだろうが、いちょうSをたった1回でやめてしまったののはなぜだろうか。

2歳戦や3歳戦の特別やオープン特別のレース名には花や木などの植物がつけられることが多い。いちょうSでは重賞と特別との区別がつきにくいという判断だろうか。

日本ではレースの名称、だけではなくレース条件もだが、変更されることが多い。たとえば昨年、ジャパンCダートが中京に移りチャンピオンズCとレース名が変わった。

それと同時に従来の朝日チャレンジCは朝日杯が阪神に移動したためにスポンサー名が外れただのチャレンジCとなり、チャンピオンズCに非常に似たレース名になってしまったのである。

重賞だけではなく特別レースのなるとレース名はレース条件の変更はさらに多い。同じレース名でありながら距離、ハンデ戦と定量戦、条件クラス、芝とダートが変わったり、また同じ条件でもレース目が変わったりである。

専門紙や週刊誌には過去5年のレース勝ち馬が掲載されることが多いが、レース条件が違うのにレース名が同じということで掲載されたり、逆にある年は該当レースがなしと書かれたり、それだけレースが変わることが多いということの証明だろう。

長期にわたり夏の新潟には天の川ステークスというレースがあった。いうまでもなく芭蕉の句からとったレース名であり新潟の名物ともいうべきレースだった。

ところが平成25年に新潟のレース縮小により福島に移ってしまったのにはがっかりしたものである。

しかも今年はクラスが下がり天の川賞、それもダートの1700という変わりようだ。JRAにはレース名のセンスがないものだとさらにあきれてしまった。


◆沢田準【競馬を楽しく】
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