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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2016/01/08 11:15

JRAの騎手◆沢田準の競馬を楽しく

昨年のJRAのリーディングジョッキーは戸崎圭太騎手となった。そして3位はM.デムーロ騎手、4位にはC.ルメール騎手と外国人騎手が上位に入った。

M.デムーロ騎手は2か月遅れ、ルメール騎手は3か月遅れだから今年はこの両騎手と戸崎騎手、さらに落馬負傷による休養があった福永祐一騎手を含めたこれらの騎手の争いになることと思われる。

M.デムーロ騎手とルメール騎手はすでに短期免許でのJRAでの騎乗が抜群といえるほど多く、昨年の活躍は予想できたといえるが、それでもM.デムーロ騎手がG1を4勝するなど内容も優秀だ。

そしてヨーロッパのオフシーズンのこの時期、ほかにも外国人騎手が相変わらず短期免許でJRAでの騎乗にやってきている。

昨年後半はR.ムーア騎手など5人の騎手が短期免許で騎乗していたが、今年になって新たに5人の騎手が短期免許を取得したのである。

JRA免許の二人と合わせて7人、これはさすがに多すぎるのではないかという声が上がっているのも当然だろう。それだけ日本人騎手の騎乗機会が奪われているのであるから。

もちろんすべての短期免許の外国人騎手がM.デムーロ騎手とルメール騎手のように大活躍できるわけではない。再度の来日機会のない騎手もいる。

それでも騎乗回数はかなり確保されており、日本人の中堅以下の騎手よりは多い。来日していきなり重賞に乗る騎手も少なくないのである。

戸崎圭太騎手の中央入り後は地方競馬所属騎手のJRAでの騎乗は少なくなったが、以前は地方騎手の活躍も目立っていた。

短期免許の外国人騎手と地方騎手の進出によりJRAプロパー騎手の騎乗の場がだんだんに減ってきたことが理由の一つだろうが、騎手の数が減少している。

それも騎乗数の少ない若手騎手の引退が多い。昨年の騎手成績の上位20人の中で20歳台は27歳の浜中騎手、25歳の松山騎手、26歳の三浦騎手、20歳の松若騎手、27歳の藤岡康太騎手の5人だけである。

このなかで浜中、松山、三浦、藤岡康の各騎手はすでに中堅であり、本当の若手といえるのは松若騎手だけだ。

逆に40歳台は武豊騎手、岩田騎手、蛯名騎手、内田博騎手、吉田豊騎手、横山典騎手と有力騎手が並んでいる。

10年後にはここに並んだ40歳台の騎手のかなりは引退しているだろう。そして現在30歳台の騎手も年配になる。そのころ現在の20台の騎手がどこまで成長しているだろうか。

これを考えると今は若手騎手にどんどん騎乗機会を与え、その技術を伸ばして将来に備えるべきではないかと思われるのだ。

しかし現実には短期免許の外国人騎手がやってくる。JRAも調教師や馬主も若手騎手に騎乗させることが少なく外国人騎手や年配の一流騎手に騎乗させる。

若手騎手の育成には留意していないかのようだ。これは将来より現在を優先しなければならないということだろう。

しかしそれだけではなく騎手を必ずしも自前で育てなくてもいいという考えがあるのではないだろうか。

地方や外国の競馬と比較してJRAは賞金が高い。JRAで騎乗したい騎手は多いはずだ。地方からあるいは外国人騎手のJRA免許取得は現在でも容易ではない。

しかし地方出身の騎手はすでに当たり前のような存在となり外国人騎手の実績もできた。

JRAの騎手を補充するならなにも高い費用をかけて自前で育成しなくとも、地方や外国に優秀な騎手は揃っている。

JRA騎手免許のハードルを少し下げればこのような騎手をJRAに呼ぶことは容易だ。もともとアメリカでもヨーロッパでも騎手には国境はないようなものだ。

今回の短期免許のカナダのコントレラス騎手がメキシコ人とは知らなかったが、北米では中米出身者ばかりとってもいほどだ。

JRAは今後JRAプロパー騎手以外の騎手を増やそうとしているのではないだろうか。




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