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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2016/03/25 17:45

藤田騎手騒動◆沢田準の競馬を楽しく

このようなタイトルを見ると前の藤田騎手のことかと思われておかしくなってしまうがもちろん藤田菜七子騎手である。

24日の浦和競馬で初めての勝利を挙げたが、私がこのニュースを知ったのはなんと自宅に配達された全国紙の夕刊だった。

この浦和の第3レースの発走時刻は12時でありこのニュースが夕刊に間に合ったというわけだ。

この日には第6レースにも勝ったがこちらは13時40分発走で夕刊には間に合わなかったが翌日の朝刊には2勝という記事が掲載されたのである。

しかもレース写真とインタビュー写真付きだ。スポーツ紙ばかりではなく大手一般紙まで記者とフォトグラファーを送ったということになる。

これはデビューとなった川崎、そして高知でも同様だったようだ。まさに騒動としか言いようがない騒ぎになっているのだ。

さらに浦和の翌日にはテレビの各局のニュースやニュースショーでも取り上げられていたのである。

ところで藤田騎手は中央では21日までに22戦している。

この22戦の人気と着順を見ると着順が人気を上回ったのは1レースのみで同じだったのがこれも1レース、残りの20レースは着順が人気を下回っているのだ。

この結果だけを見ると藤田騎手の技術はまだまだといえそうである。デビューしたばかりの新人でありそれも当然といっても間違いではないかもしれない。

しかしここまで騎乗したレースを調べると、簡単に藤田騎手不振と決めつけるわけにはいかないように思える。

ここまで騎乗したレースは減量があるということもあって半数が3歳未勝利戦、あとは古馬の条件戦がほとんどだ。

そしてどの馬も成績の悪い馬ばかりなのである。3歳未勝利戦というレースは成績が悪く将来性は疑問であり、いずれは地方競馬に流れていくと思われる馬が少なくない。

藤田騎手のデビューとなった中山3日目の第2レースは勝った馬がデビュー後4、2着で単勝1.3倍の断然人気。

2番人気は新馬では8着だったがその時は1番人気になった馬でここは6.1倍、藤田騎手の馬はデビュー以来9、5、10着で3ヵ月の休み明けと人気になりそうもない馬だったが8.1倍の3番人気に押されたのである。

後の馬もかなり悪い成績の馬ばかりで単勝万馬券の馬も多くいたが、藤田騎手騎乗の馬とさほど変わりのある成績ではない。

藤田騎手の馬がこのような高い支持を受けたのはやはり藤田騎手人気で馬券が売れたに違いないのである。なおこのレースが着順が人気を上回った唯一のレースでありそれがデビュー戦というのはある意味で驚きではある。

翌日の第2レースは新馬で2秒1差の11着の馬でありこれも人気になりそうもない馬だが12.1倍の6番人気とこれも馬の実力を大きく上回った。

以後の騎乗レースも人気のない馬ばかりでこれでは勝てないのも仕方がないと思われる。21日は最下位の16着が3回続いたが、それもやむおえないという馬ばかりだった。

このように藤田騎手はまだ何も成し遂げていない。今後どのような成功を収めるか、あるいはこれまでのJRAでの女性騎手のように不成功に終わるかまだ何もわからないのである。

ファンもこのように藤田騎手だからと馬券を買うのはいかがなものだろうか。もっと冷静に見守りたいものだ。

調教師が人気のない馬ばかりに騎乗させるのは、騎乗に慣れさせる共にこの騒ぎを少しは沈静化させたいという気持ちがあるのででないかと思うのである。

一般のメディアが騒ぎ立てるのは今だけだろうからそのようなものだと思えばよい。しかし競馬メディアは慎重に接するべきだろう。

週刊ギャロップは競馬会の新ヒロイン応援新企画の連載を始めたが、まだヒロインになるかはわからないのである。

なおスプリングステークスで早くも重賞に騎乗した。これもどうかと思ったが森秀行厩舎の馬だったのは驚かされた。

森調教師は騎手の選択にはかなり厳格で、短期免許の外国人騎手に騎乗依頼が多く起用すると著書にも書かれている。

もっとも愛知の吉田稔騎手、金沢の吉原寛人騎手をオーストラリアに連れて行って騎乗させたこともあるから、騎手の育成も考えているのかもしれない。




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