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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2016/04/08 13:15

UAEダービー◆沢田準の競馬を楽しく

今年のドバイ国際レースで日本の競馬界にとって最も大きな成果といえばUAEダービーにおけるラニの勝利だろう。

出走馬は7頭と少なくそのうち3頭が日本馬といういささかバランスに欠けたレースとなった。

これはUAEオークスなど4戦4勝で牝馬ながらレーティングは112と断然のトップであるUAEのポーラーリヴァーが出走してきたためだろうか。

一方日本馬はユウチェンジが朝日杯4着という実績はあるがダートは未経験、オンザロックスは1勝馬で1度走ったダートは大敗、ラニはダート2勝だが前走のヒヤシンスSでは5着と敗れている。

レーティングはユウチェンジが106、あとの2頭は99と低く日本馬はとても勝負にはなさそうだった。

古馬の芝の中距離、長距離戦では過去に日本馬の実績は高く今年も期待されたが、3歳ダートではとてもかなわないと思われたのである。

実際に単勝オッズはポーラーリヴァーが1.62倍で断然の1番人気、続いてUAEオークス2着の南アフリカのヴァレドリが5.5倍。

日本馬ではラニが13倍、ユウチェンジが26倍、オンザロックスが67倍と最低人気と日本馬は人気が低かったのである。

しかしラニが出遅れながら早めに上昇し直線で抜け出し追い込んできたポーラーリヴァーを抑えて快勝、ユウチェンジは一旦先頭に立ち3着に粘ったのである。

この結果ラニはケンタッキーダービーに向かうこととなった。驚くべ展開となったのである。

ラニは母が天皇賞馬のヘヴンリーロマンスで兄と姉にはダートで大活躍のアウォーディー、アムールブリエがいる。父はアメリカの大人気種牡馬のタピット。

ヘヴンリーロマンスは馬主のノースヒルズマネジメントによりアメリカに送られ有力種牡馬と配合されており、ラニは日本よりアメリカでより高い評価を受けるかもしれない。

そしてラニの勝利により日本でのUAEダービーというレースの見直しが行われる可能性が高いように思える。

日本では春の3歳馬によるダートグレードレースは5月の園田での兵庫チャンピオンシップからであり、中央のダート得意の馬はオープン特別かあるいは得意ではなくても芝のレースに出走するしかない。

南関東に転厩して羽田盃や東京ダービーを狙うことも考えられるが一般的とは言えない。

これはおそらく3歳の早い時期にダートの高賞金の重賞を設けると、そこで賞金を稼いで春のG1にする馬が出現する可能性があるためだろう。

ダービーなどのクラシックには芝向きではない馬でも出走しようという意欲を持つことが考えられる。ダートのレースで稼いだ賞金でダービーに出るのはどうかということだろう。

しかしラニの勝利で中央のダートを得意とする馬の新しい目標が、UAEになる可能性が高まるのではないだろうか。




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