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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2016/05/13 13:30

大レースの集中開催◆沢田準の競馬を楽しく

ラニが出走して久しぶりに日本のファンが興味を待ったケンタッキーダービー、この日にはダービー以外にも多くの主要レースが行われた。

G1の古馬の芝9ハロンのターフクラシックと古牝馬のダート7ハロンのフマナディスタフS、G2のアメリカンターフS、チャーチルダウンズS、チャーチルディスタフターフマイルSなどである。

さらに前日の金曜日にはG1のケンタッキーオークスと古牝馬のラトロワンヌS、さらにG2のアリシーバSとエイトベルズSなどがおこなわれた。

つまりこの二日間でG1が5レース、G2が5レースなどという豪華版である。

このケンタッキーダービーデイ以外にも大レースを集中させている開催は世界各国で多く行われている。

アメリカではもちろんブリーダーズカップが有名だが、ベルモントS当日のベルモントパークではメトロポリタンHやエイコーンSなどG1が6レースも行われた(昨年)。

夏のサラトガではトラヴァースSの日にはパーソナルエンスンSなどG1が5レースだ。ベルモントでは秋のジョッキークラブゴールドC当日には他にも2歳のG1が2レースが行われる。

チャーチルダウンズのような主要競馬場以外でも集中開催を行うのは珍しくない。

11月のデルタダウンズではG3だが2歳のデルタダウンズジャックポットSが総賞金100万ドル、2歳牝馬のデルタダウンズプリオンセスSが40万ドルという高賞金レース、さらにノングレードだが25万ドルのデルタマイルSという日があった。

このようなローカル競馬場では年に一度か二度のお祭り開催というわけだ。

イギリスのロイヤルアスコットは歴史的な開催であり、ドバイのワールドカップはそれこそ大お祭り開催で特別中特別な開催である。

しかしこのような特別の開催ではなくても凱旋門賞の週末や香港国際は有名だが、イギリスでは夏のグローリアスグッドウッド、さらに秋にはニューマーケットとアスコットに主要レースを集中させている。

またオーストラリアでは4月のランドウィック開催で高賞金レースを集中させるようになっている。

一方日本では現在の東京のようにG1レースは毎週の日曜日に完全に分離して行っている。これについては外国のように大レースを集中して行うのがいいのではないかという意見を聞くことが多い。

しかし少し詳しく見ていくと別の様子が見えてくる。ケンタッキーダービーの主要プレップレースであるウッドメモリアル、ブルーグラス、サンタアニタダービー(いずれもG1)が行われるのが4週前、その翌週にアーカンソーダービーG1が行われる。

この二つの週には3歳牝馬、そして古馬のG1も多い。ダービーの週にはオークス、さらに古馬のG1もあるので、これらのレースのステップとして組まれているわけである。

ところがその間の2週間は全米各地でG1は行われず、グレードレースも非常に少なくなる。競馬そのものは各地で行われているが、主要レースはほとんどないに等しいのである。

凱旋門賞の週の場合もヴェルメイユ賞などがあるロンシャンのあとは凱旋門賞までの間はやはり主要レースは少ない。

日本のように毎週のようにG1やG2があるのとは全く異なっている。というのは日本では馬券を売らなくてはならない。そのためには主要レースは分離して行うことが必要なのである。




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