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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2016/05/27 14:00

レース映像続き◆沢田準の競馬を楽しく

後年、2016年のアメリカの三冠であるケンタッキーダービーとプリークネスステークスに日本調教馬のラニが出走したといわれても実感がわかないに違いない。

というのもこの両レースの中継画像ではラニの姿をほとんど見ることができないからである。

ケンタッキーダービーのレース映像でのわかりにくさは前回の本欄で触れたが、プリークネスステークスのレース映像でもラニの姿はほとんどとらえられていなかった。

ケンタッキーダービーとは異なりプリークネスステークスのレース映像はスタンドに置かれたカメラで、ややアップの画像として撮られていた。

ところが11頭の出走馬全体を捉えるのではなく前方のせいぜい8頭位しか映していない。そのためおそらく最後方にいたと思われるラニの姿は全く見ることができないのである。

日本の中継ではアップ画像では先頭から後方までパーンするので最後方の馬もちゃんと写る。ところがアメリカではどの競馬場でも日本式のパーンがない。

離して逃げた馬がいた場合などその逃げた馬しか映らないことも珍しくないのである。

ラニの姿を見ることができたのはスタート直後と4コーナー、そして直線ではまた画面から切れてしまいフィニッシュの瞬間にちらっと見えただけだった。

ケンタッキーダービー、このプリークネスステークス、いくら最後方を進んだとはいえほとんど姿をとらえることがないというのは困った画像としか言えないのである。

しかし日本のレース実況画像にも問題がないわけではない。先日のオークスの画像を見てみよう。

テレビ放送は複数の局があるがここで取り上げるのはJRAの公式放送、つまり競馬場内や場外発売所、グリーンチャンネルなどの画像についてである。

スタートしてしばらくは馬群全体あるいはアップをパーンした画像となり2コーナーあたりから上下分割でアップ及び馬群全体を紹介する画像となる。

そしてアップ画像に合わせて馬名を順次アナウンスしていく。この方法なら先頭から後方の馬までファンには位置がよくわかるのである。

ところがオークスの場合、あと1200メートルのあたりでほぼ正面当たりの画像に切り替わった。

この画像では馬の位置が判明できるのは先頭部分だけでそれ以降は馬が重なってしまい位置がわかりにくい。まるでドバイの画像のようだ。

そしてアナウンスはまだ全馬の馬名を呼び終わっておらず画面では判別の付きにくい後方の馬名を呼んでいる。画面とアナウンスが一致していないのである。

そして4コーナー手前からは低い位置のカメラから馬群正面からのアップに変わる。

位置取りが重要な4コーナーだが先頭から後方までアップされた馬群が流れて行きどの位置を回ったのかが非常にわかりにくいのだ。

フジテレビは公式放送とは別に撮影しているが、こちらは1200あたりでの正面画像などは使わず3コーナーまで分割画像が続く。

また4コーナーお回るあたりはスタンド上部から馬群全体を見下ろした画像であり各馬の位置取りがよくわかる。

こちらのほうがよほど親切だと言わざるを得ないのだ。




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