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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2016/06/02 18:30

外国の競馬場◆沢田準の競馬を楽しく

先日のグリーンチャンネルでアイルランドのタタソールズゴールドカップの映像が流された。

カラ競馬場でのレースはアイリッシュダービーなどで毎年のように見かけるが、いつも不思議に思うのはコースだ。

といってもコースの形態ではない。周回コースではなくエプソムを逆回りにしたような馬蹄形であり、もちろん特殊ではあるがヨークもこの形だ。

そして全長は2マイルとエプソムより大きい。これはヨークも同じだ。

不思議というのはレース映像を見るとわかるが、かなりの部分で外埒がないのだ。そしてコースの外ははるかに草原が広がっている。

阪神大賞典のオルフェーヴルのようにバカついて逸走したらどうなるのだろうか。騎手が落馬してしまったらはるか彼方まで行ってしまわないのか心配になる。

それとも騎手がいなくても障害レースで騎手が落ちた馬が馬群について走るようにどこかに走り去っていくことはないのだろうか。

カラのレースを見ているとレースの内容よりそんなことに注目してしまうのである。

日本の競馬場は中央も地方も長円形で新潟に直線1000というコースが例外であるだけだ。アメリカも同じく長円形でありコース形態としては面白みはない。

一方ヨーロッパ大陸各国は基本は周回コースだが多くの競馬場では1000から1600の直線コースを持ち、また襷コースがあったり障害コースを持っていたりと変化がある。

しかし変形コースばかりなのはイギリスである。やはりニューマーケットが変形の頂点だろうがエプソム、ヨークの馬蹄形、何とも言いようのないグッドウッド、8の字型のウインザー。

さらにP字型のソールスベリ、さらに長円形というより丸にちかいチェスター。このチェスター競馬場は歴史のある都市チェスターの街のなかにあり、旅行ガイドブックにコースが載っているイギリスでは唯一の競馬場である。

イギリスでは平地専用競馬場、障害専用競馬場、そして兼用競馬場があり、この兼用では平地コースと障害コースが絡まった競馬場もある。

インターネットのない時代、外国の競馬の情報を得るのは大変だった。雑誌でもテレビでも現在とは情報量がまったく違ってたのである。

レースの結果にしてもクラシックなどの大レースがわずかに掲載されるだけだったのである。競馬場のコース図にしても同様だ。

そのため私は銀座にあった洋書店でたまに出てくる競馬の本を、それは動物のジャンルにあったが、見つけるたびに購入したものである。

しかし実際に行ってみないとわからないことももちろんたくさんある。

たとえばエプソム。エプソムは坂のアップダウンがきついことで有名だが、実際にコースを歩いてみて驚いたのはコールの幅方向の傾斜がきついことだった。

直線では外埒部分が高く内埒に向かったかなり急に傾斜している。したがって馬はどうしても内埒に沿って走ることになる。

ところが1981年にダービーを勝ったシャーガーはあの直線馬場の真ん中をまっすぐに力強く上ってきた。歩いてあの傾斜のすごさを知っていただけに、シャーガーの強さは印象的だったのである。






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