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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2016/07/08 17:45

福島訪問◆沢田準の競馬を楽しく

前回に旅打ちについて書いたからというわけではないが初日の福島を訪問してきた。

東京からの手ごろな旅打ちとなると福島、新潟、中京、水沢、盛岡などがまず上がるが、福島は実に行きやすい競馬場と感じられる。

福島の駅は新幹線に乗ればあっという間であるしバスで競馬場はすぐだ。新潟だとバスでは座れないとつらい。

それでも新潟はバイパスができてからは渋滞が少なくなりとても時間的に早くなった。かつて帰りのバスでかなり寝てしまったが見ざめたらまだ阿賀野川の手前で驚いたことがある。

かつては上山、三条、新潟の県競馬、それに北関東三場と選択肢がいろいろあったのだが、東日本の競馬場が少なくなってしまったのは残念至極である。

さて福島に到着しさっそく指定席を買いに行く。すでに開門しており旧スタンド時代だったらとても指定席など手に入らないところだったが、指定席数が増えたのかファンの数が減ったのか開門後でも購入可能なのは時代の違いを感じるのである。

それでもA指定、B指定は売り切れておりC指定を手に入れた。これまでの経験からC指定の最も4コーナー寄りの席にした。

この席のさらに4コーナー側には来賓席になっており指定席の外れでもスタンドの外れではないので案外見やすいと思うのだ。

席に着くと、おやと思う。二人掛けの席の間にあった小型モニターがなくなりそのあとにコンセントが設けられている。A、B指定席にはモニターがあるのでCだけ外したようだ。

C指定は500円だからモニターがなくてもいいだろうということだろう。

場内を見分に歩く。驚かされたのは来るたびにいつもビールを飲みながら食事をしていた4階4コーナー側の一番奥にあった食堂がなくなってしまったことだ。

もともと福島競馬場の食事事情は1階にあるファストフードプラザが中心で、座って飲食できる食堂は貧弱だという印象があった。前記の4階にあった食堂にしてもどうかなと思えるメニューしかなかったように思っていた。

この他の食堂だったところはリフレッシュルームやUMAJO SPOTに変わったりで今や食堂は4か所だけになってしまった。

福島だけではなく中央地方に限らず各競馬場でしっかりした食堂が減っているように思える。昔盛んに旅打ちに出かけていたときは各競馬場の食堂でゆっくりビールを飲むのが楽しみだったが今回は席でビールを飲むだけで終わってしまった。

ビールといえば初めて京都競馬場訪問時に食堂のビールが小瓶しかなかったことに驚いた。さすがに関西だと思ったのである。なお当時は競輪場では酒類は販売していなかった。

たまたま野元賢一氏の「競馬よ!」を読み返していたがそのなかで「九〇年代に進められた設備投資の中には、福島、小倉両競馬場のスタンドをはじめ、明らかにオーバースペックなものが少なくない」という表現があり笑ってしまった。

福島で最もそう感じられるのはスタンド内の2階にある下見所だろう。スタンド内にある下見所など他ではまず見られないが、こんな構造になったのは福島競馬場の敷地が中央競馬の中では格段に狭いためである。

旧スタンド時代はスタンドと下見所の間が狭く、ファンでぎっしりだった。中山も狭かったが幸いに道路の向こう側に厩舎エリアがあり現在はファン用に使われている。

しかし福島は道路の先は競馬場のエリアではない。その狭いスペースに大スタンドを建てるとなるととても下見所のスペースはなく、あのようなスタンドになってしまったというわけである。何も好き好んでバブリーに作ったわけではないのだ。

現在の小倉にも行ったことがあるが、さすがに小倉にはこんな大きなスタンドはいらなかっただろうというファンの入りだった。

しかし福島では競艇や競輪の人気が高い小倉に比べると競馬ファンは熱心だ。旧スタンド時代の福島記念の日など大混雑になったものだ。

この日は土曜日とはいえ夏開催の開幕日でありファンは多く、一般席は混雑していた。指定席も完売していたが、指定席はスペースがありすぎるほどでここだけを見るとやはりオーバースペックという感はぬぐえなかったのである。

なお余談ながら福島は一周1600メートルのJRAローカルの標準サイズだが、以前は1200という距離がなかった。福島3歳ステークス(当時)は1000で行われていたのである。

不思議に思えていたので初めて福島を訪れたときにわざわざ見に行ったものである。なんとそこにあったのはプール(市民)だった。

もちろん現在はプールはどこかに移されたのか1200のシュートが設けられている。





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