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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2016/10/20 18:00

外国のレース画像◆沢田準の競馬を楽しく

凱旋門賞に続き日本馬が出走するメルボルンカップ、ブリーダーズカップフィリー&メアターフの馬券を日本で売ることになった。

この馬券発売に伴いレースの実況中継が行われ、ブリーダーズカップのメインレースであるクラシックとターフも中継される。

外国のレースの実況中継となると画像は当然現地のものだが、音声は日本のアナウンサーが現地へ出向いてアナウンスする場合と、日本で画像を見ながらアナウンスする場合がある。

従来は凱旋門賞のような特別なレースではアナウンサーが現地からの実況を行っていたが、その他のレースでは日本での音声だったようだ。

しかし日本で馬券を売るとなるとより正確なアナウンスが必要になる。このため今年の凱旋門賞ではJRAつまりグリーンチャンネルもフジTV系もアナウンサーがシャンティイに遠征している。

JRAのホームページではメルボルンカップ、ブリーダーズカップのいずれも現地実況となっているから、やはり音声も現地からのものになるようだ。

しかし今後馬券を発売するレースのすべてに日本からアナウンサーが現地に赴くだろうか。香港やドバイのように多くの日本馬が出走する場合は問題なくアナウンサーが出張するだろうが、場合によっては日本で音声を入れることもあるのではないか。

その場合に問題になるのが外国のレース画像は日本のようにわかりやすくないことである。先日の凱旋門賞ではレース中の空撮が多いのには驚かされた。

競馬の中継では空撮ははなはだ不適である。馬の姿は小さく服色はわからず各馬の識別は困難である。空撮が最も頻繁に使われるのは自転車のロードレースだろう。

同じ競走でも競馬と自転車のロードの中継画像は全く異なる。競馬のレース時間は短いがロードは長いレースでは6時間にもなる。

ロードでは出走する選手は多いときは200人近くになり、そして全員がまとまって走るのではなく数人の逃げと集団に分かれるというレース形態になる。

このためレースの全体の状況を伝えるのに空撮が必要なのである。レースの詳細については選手に並走するオートバイからの画像が使われるのだ。競馬とは全く異なるのである。

凱旋門賞もそうだったがヨーロッパ、ドバイそして香港では並走する自動車の車載カメラの画像がよく使われる。イギリスのように競馬場が広すぎる場合は仕方がないが、それほど大きくないドバイ、香港でも車載カメラが使われる。

馬に近く迫力がある画像といわれるが、斜め前からの車載カメラの画像は先頭部の馬はよくわかるが馬群の中央から後方の馬は重なってしまい識別が困難だ。もちろんゼッケンは見えない。

一方アメリカはどうか。ブリーダーズカップの参考レースがグリーンチャンネルで放映された。アメリカではスタンドに置かれたカメラからの画像になる。ある意味では日本と同じだ。

いかしアメリカの画像は2コーナーから4コーナーまでは先頭から殿まで一つの画像に入れるのが普通だ。このため小頭数のレースはいいのだが、頭数が多く縦長になったトラヴァーズステークスでは馬の姿が小さく識別が難しかった。

その典型が今年のケンタッキーダービーで、20頭の縦長のレースではまるで各馬を見分けるのは難しかった。あの画像を見ながら日本で生中継をやれといわれたらアナウンサーはたまったものではないだろう。

いや現地からの生実況で正確だとしても、テレビを見るファンはアナウンスと映像のなかの馬が一致しないうちにレースが終わってしまうのではないだろうか。





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