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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2016/11/04 19:00

重賞の出走頭数◆沢田準の競馬を楽しく

マカヒキが出走したニエル賞などの凱旋門賞のプレップレースが行われた9月11日のシャンティイ、ニエル賞以外にヴェルメイユ賞、フォア賞もグリーンチャンネルで放送された。

そしてこの三つのレースを見た日本のファンは、日本のレースとはずいぶん光景が違うことに驚いたのではないだろうか。

それはレースの出走頭数である。ニエル賞は5頭、ヴェルメイユ賞は6頭、フォア賞に至ってはわずか4頭にとどまった。

日本でいえば3歳のG2であるニエル賞はセントライト記念や神戸新聞杯に当たるレースであり、G1ヴェルメイユ賞はいわばエリザベス女王杯、フォア賞は京都大賞典あるいは毎日王冠といったところか。

いずれにしろこのような小頭数レースは日本ではありえないのである。

この日のシャンティイではこのほかにG1のムーランドロンシャン賞、いずれもG3のプティクヴェール賞とグラディアトゥール賞と合計でパターンレースが6レース行われた。

しかしムーランドロンシャン賞もグラディアトゥール賞も6頭立てと小頭数、まずまず頭数が揃ったのはプティクヴェール賞の13頭だけだった。

このような頭数ではとても馬券が売れるとは思えない。この日のシャンティイはアラブのG1(これも6頭)を含め全部で9レース行われたが、残りの二つのレースはハンデ戦で、16頭と14頭だった。

馬券的メインレースはこのハンデ戦なのである。フランスの馬券は特に高配当である5連勝単式が有名で売り上げ比率ももこれが多いが、この券種はすべてのレースで発売しているわけではない。

というよりもフランス全体で一日に一レースか二レースしか売らない。この日は16頭立てだった方のハンデ戦だったと思われ、馬券的メインレースというのはこういう意味である。

だからパターンレースがいくら小頭数でも馬券を売るということでは問題ないのである。

これはフランスだけではない。イギリス、アイルランド、ドイツ、イタリアはフランスとは馬券事情は異なるがやはりパターンレースは頭数が少ない。

JRAの重賞では出走頭数が10頭未満ということはまれである。しかしヨーロッパ、そしてアメリカでも10頭未満のGレースは普通なのだ。

出走頭数が毎年多いのはイギリスならギニーレースとダービー、そしてロイヤルアスコットという特別なレースだ。アメリカではケンタッキーダービーだけといってもおかしくないのである。

しかし競馬の実情は各国で異なる。主要レースの出走頭数が多いのは日本だけではない。オーストラリアも多いのである。

先日のメルボルンカップはフルゲートの24頭だった。これは例外的だが多くのG1では10頭以上というのが普通である。ニュージーランドも多い。

オーストラリアではヨーロッパ各国やアメリカと比べると重賞での出走頭数が多いという認識を持っていたのである。

ところが10月8日のコーフィールドステークスはなんと3頭立てだった。ヨーロッパやアメリカでは3頭、4頭というGレースは稀ではあるがあっても不思議はない。

昨年のダンダークでの愛ダイヤモンドステークスは3頭立てだった。しかし出走頭数が比較的多いオーストラリアで頭数3頭とは。

しかし勝馬を見て納得した。ウィンクスなのである。

ウィンクはその後コックスプレートでハートネルをちぎったレースをメルボルンカップの参考レースで見ることができたが、あの馬が相手ではとてもかなわないということだったのだろう。

オーストラリアでもこんなことがあるのかと興味深かったのである。





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