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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2017/01/26 16:00

降格制度廃止か◆沢田準の競馬を楽しく

現在行なわれている4歳馬の収得賞金が夏開催になったときに半分になるいわゆる降級制度が、来年の夏から廃止することが検討されていると報道された。

この降級制度は夏から秋にかけての重要な馬券戦術になっていたが、これが使えなくなるというわけだ。

ところでこの降級制度が現在設けられている理由は何なのだろうか。

降級制度ができたのは2006年の夏番組からである。もちろん降級制度が単独で作られたわけではない。

この時に従来の勝ち得が廃止されたためこれとの関係で降級制度が作られたのである。

勝ち得とはレースに勝った馬がその後も同条件に残ることができることであり、勝っても条件が上がらないために勝っても得ということだ。

2006年春までは例えば4歳500万円、5歳以上1000万円という条件だった。

この場合5歳以上馬で収得賞金が400万円の馬は、この条件のレースを勝った場合400万円加算で収得賞金は800万円となり、相変わらず同条件に留まることができたというわけだ。

つまり5歳以上の馬は同一条件を2回勝つことができた。逆に言えば2回勝つと条件クラスが上がったというシステムだったのである。

ところが2006年夏から勝ち得の制度がなくなった。条件クラスも3歳以上500万下と単純になり、500万下を勝った馬は何歳馬でも1000万下に格が上がったのである。

しかし従来は同一条件を2回勝てた4歳馬は、新制度になると1回勝っただけでクラスが上がることになりそれ以前の馬と比較し不公平だ。

そこで考えられたのが4歳馬の収得賞金を半分にする、つまり降級制度である。収得賞金900万円の4歳馬、つまり1000万下にいた馬の賞金が450万円となり500万下条件となる、つまり降級という訳なのだ。

2006年夏以前は4歳500万円、5歳以上1000万円とクラス条件は年齢区分が2段階だったが、これは1988年からで、それ以前は3段階だった。

例えば4歳500万円、5歳1000万円、6歳以上1500万円下といったような条件区分だったのである。この場合は降級は最大2回あったということになる。

このような降級制度が設けられていた理由は何だろうか。

昔から行われていたことであり想像するしかないが、競走馬は年齢を経るにしたがって実力が落ちる。その実力の低下に対応するために降級が作られたのではないだろうか。

ところが実力馬が故障などにより出世が遅れた場合などで、馬の力は高いのに賞金が少なく同一条件に続けて出走した馬が珍しくなかった。

当然その馬に人気が集中し、枠連の時代であり馬券的に面白味のないレースになった。

このため降級は1回だけに、さらに降級が廃止となるということになりそうである。

また現在では出走する馬の年齢が以前より高くなり、4歳馬だけ得をする降級はおかしくなったということもありそうだ。






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