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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2017/04/07 14:00

誘導馬◆沢田準の競馬を楽しく

レース前の本場場入場を見ていていつも不思議に思うのは、誘導馬と出走馬の関係である。誘導馬とは名前だけであまり誘導しているようには見えないことだ。

出走馬が誘導馬についてくるのは下見所から本場場への入口までであり、本場場に入ってからはばらばらに返し馬に入ってしまう。

一部に先出しなどで誘導馬には全く関係なく本場場に入場する馬もいる程である。誘導馬とは名ばかりの存在ではないかと思うのである。

本来は出走馬は入場後も誘導馬の後を一列になって行進し、誘導馬が止まってからそれぞれ返し馬に散っていくこととなっている。

以前はこのように出走馬はちゃんと入場していた。

私のような関東のファンにとっては、関西テレビの実況放送の時、菊花賞や春の天皇賞の本場場入場時のサラブレッドマーチをバックに、杉本アナウンサーの一列に歩く各馬の紹介を聞くのが楽しみだったのである。

しかし今では各馬の紹介にしても、もう走っていたり、すでに待機場に入っていたり、時には馬が見つからず馬の姿が写らないでアナウンスだけということさえある始末だ。

入場後は正しく行進するように騎手を指導するようにという人もいるが、とても無理だということである。

現在のようにばらばらの入場になったのは競馬ブームでファンが多くなったことにあるようだ。

特に現在のファンはスタンドではなくまずトラック沿いに座り込む。昔はスタンドが第一だったが、今ではファンのほとんどはヴィジョンでレースを見るので、スタンドに座らなくてもいいのだ。

そしてトラックに現れた馬や騎手に声援を浴びせる。それも多くのファンがだ。このため驚いて入れ込んだりする馬もいるだろう。

とてもではないがファンの前を行進するのは避けたいということである。このため入場後にスタンドの反対側に走っていく馬が続出するようになったという訳だ。

各競馬場では誘導馬にはいろいろと工夫をしている。かつての活躍馬にはゼッケンに名前を入れたり、川崎では季節に応じて馬にデコレーションを施したりしている。

このような誘導馬が馬の列を引き連れずに単独で歩いている姿を見るのは寂しい思いがするのである。





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