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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2017/04/13 09:15

スタリオンレビュー◆沢田準の競馬を楽しく

スタリオンレビュー2017が発行された。

以前にも触れたことがあるが、これは市販品ではなくサラブレッド血統センターが馬主や生産者向けに作成しているA5版の本で、競馬四季報の春号の購入者には希望により無料で送ってもらえる。

書名の通り種牡馬関係が主体で、各種牡馬の広告と2016年の種付名簿、3代血統表、リーディングサイアー(日本だけではなく主要各国も)などが掲載されている。

また中央、地方の重賞の結果や世界のG1レースの結果、さらには日本でのセリの結果も掲載されており、特に目的がなくても拾い読みしているだけでも面白い本である。

種牡馬の広告には種付料が明記されている。PrivateやBookFullとなっている馬もあるが、別のページにFee別の広告掲載馬があり、ディープインパクト3000万、キングカメハメハ1000万とわかる。

興味深いのはスクリーンヒーローの700万という値段だ。ハーツクライが800万だからこれに匹敵するというまさに破格だ。

新種牡馬だった2010年では受胎確認後で30万、産駒誕生後で50万というあまり人気のない普通の種牡馬の種付料だった。それがモーリスの出現での急上昇となったのである。

そして驚かされるのが人気種牡馬の種付の多さだ。ルーラーシップの280を筆頭にキズナ269、ロードカナロア263、オルフェーヴル244、ディープインパクト230、エピファネイア221と200以上が6頭。

150以上200未満も10頭いる。そしてほとんどが内国産あるいはマル外であり、種牡馬として輸入されたのはヘニーヒューズ(種付182)だけなのである。

もちろん有力種牡馬の種付数がかつてと比べて飛躍的に多くなっていることはよく知られたことではあるが、こうして書き出してみるとやはり驚きなのだった。

ところでスタリオンレビューは今年で45号になる。競馬四季報の読者に無料送付されるようになったのは近年のことで、以前は関係者だけに配布されていたのものだ。

なぜか私の手元にはその当時の1991年のものがある。現在とは異なり全編が種牡馬広告という構成になっている。1991年とはとういう年だったか。

社台ファーム早来の新輸入種牡馬、キャロルハウス、ジェイドロバリーと並ぶのが実にサンデーサイレンスなのである。種付料がいくらだったのか興味を覚えるが、残念ながらプライベートという表示だ。

もっともノーザンテーストもトニービンもアレミロードもサッカーボーイもプライベートかブックフルで社台の種牡馬の種付料は公開されていなかった。

さてここで1991年と2017年のスタリオンレビューのに広告に掲載されている種牡馬の数を比較してみよう。

1991年はまだ競馬ブーム。生産頭数は現在よりも多く、一方現在は有力種牡馬の種付頭数が1991年当時と比較しはるかに多くなっている。

このことから現在の種牡馬の頭数はかなり減少しているのではないかと思われる。1991年版に載っている種牡馬数はサラ366頭、アア47頭、計413頭。そして2017年版では199頭だ。

2017年は半数以下だから減少したとは言えるが激減ではない。これは種付料が20万とか30万とかの馬がかなり多いためのように思える。

さて1991年版の広告を見て意外なことは種付料がかなり高いと思われることだ。輸入種牡馬が多かったこともあるが、現在から振り返ってみるとどうかと思われる値段と感じられるのである。

ページをパラパラとめくってみると、ボーザム400万、ナスルエルアラブ500万、シェリフズスター300万、エブロス400万、パーフライト300万、フェアジャッジメント400万、プリンスオブバーズ500万。

これらの馬がその後どのような種牡馬成績を上げたのだろうか。

今年のモーリス、ドゥラメンテの400万、ジャスタウェイの350万と比べると、1991年当時の種付料はどう見ても高いなと感じられるのだ。






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