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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2017/06/15 12:45

ベルモントステークス◆沢田準の競馬を楽しく

期待されたエピカリスだったがベルモントステークスを取り消してしまった。勝てたかはわからないが、日本の馬がアメリカの一流馬を相手にしてどこまでやれたかを見たかったのは確かだ。

もっとも現在のアメリカで、ベルモントステークスがレースとしてどのような地位にあるのかは難しいところだ。

アメリカのダートのレースはその多くが6ハロンから9ハロンの距離で行われる。ケンタッキーダービーやブリーダーズカップクラシックの10ハロンでも長い距離のレースである。

ベルモントステークスの12ハロンは格別の長距離レースであり、よく言われるようにもうこの距離は二度と走ることはないのである。

ブリーダーズカップが創設されるまでは秋の主要レースだった10月のベルモントでのジョッキークラブゴールドカップは、かつては16ハロンだったが、現在では10ハロンに短縮されている。

ベルモントステークスが種牡馬の選別に適当なレースであるかは疑問でもあるのだ。三冠馬出現かというときには高い注目を受けるが、それ以外の年はどうだろうか。

ブリーダーズカップはインフレ的にレース数が増加されているが、2008年にはブリーダーズカップマラソンというレース名でオールウエザー12ハロンのレースが創設された。

2009年には14ハロンとなり2010年にはG3、2011年にはG2となった。しかし2014年にはブリーダーズカップの称号が外れ単なるマラソンSと格下げの形になった。

グレードはG2を維持しているが、総賞金はそれまでの50万ドルレベルから20万ドルと低下している。やはり14ハロンという長距離は嫌われたようである。

さてベルモントステークスで興味深かったのは、JRAのホームページでモーニングラインが紹介されたことだ。

モーニングラインとはアメリカでのレースについて、主催者(この場合はNYRA)が発表する推定オッズである。エピカリスは4対1で、NYRAでも評価が高かったことがわかる。

それだけにエピカリスには走ってもらいたかったという思いがつのるのである。

ところでかつて枠連馬券の人気馬の取消対策としてシード制(単枠指定)が導入されたとき、これは主催者による予想行為ではないかということで疑問を呈する向きがあった。

私はこの疑問に対しては、アメリカは予想どころかモーニングラインという主催者発表のオッズがあるではないかと思ったものだった。

エピカリスにはルメール騎手が騎乗するはずだった。この日ベルモントパークでは13レースが行われその内ステークスが10レース、それもグレードレースが9レースと集中していた。

私の別の興味はルメール騎手が別のレースに騎乗依頼があるかということだった。近年はJRA所属となっているがもともとはヨーロッパの一流騎手である。

アメリカでの知名度はそれなりにあるだろうと思ったのである。しかし他のレースに騎乗することはなかった。

日本と違ってアメリカやヨーロッパでは騎手は馬主や調教師と契約しており、契約を超えてはなかなか騎乗できない。

それでも乗り馬がかち合って騎手がいない馬が出たらどうかと思ったが、そのような場合も地元の騎手ということか、ルメール騎手の騎乗はなかったのだった。




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