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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2017/07/19 19:00

JRAの賞金◆沢田準の競馬を楽しく

JRAのレースの賞金には出馬表に記載されている本賞と付加賞の他にもいろいろなものがある。

前回に詳しく紹介した市場取引場奨励賞、そして父内国産馬奨励賞は、その賞金名にあるようにせり及び内国産種牡馬の奨励する目的のために設けられたものだった。

しかし今や奨励する必要がなくなってしまうほどせりが活発になり、内国産種牡馬が強力になったためにこの賞金は廃止されたのである。

過去にはごく短期だったが、母内国産馬奨励賞という賞金があったことがある。これはサラブレッド系の馬の母が内国産馬である馬に対してのもので、8大レースでは3着馬まで、その他のレースでは勝馬に交付されていた。

これは輸入繁殖牝馬に対して内国産牝馬を保護しようというものだったと思えるが、あまり意味がなかったためにすぐに廃止されたようだ。

本賞金は5着までだが、以前から第2の本賞金というべき出走奨励金が交付されている。

その金額はかつては6着馬に第1着本賞金の5%、7着馬に4%、8着馬に3%だったが、後に8%、7%、6%に増額された。

その後もいろいろ変遷はあったが、現在は8%、7%、6%に戻ったほか重賞では9着馬に3%、10着馬にも2%が交付されている。

内国産馬所有奨励賞というのもある。これは平成4年に新規に設けられた賞金で、当初は(混合)の重賞の5着以内に入った馬が内国産であった場合に交付、というものだった。

これはさらに拡大され、平成12年の時点では(国際)(混合)の全レースが対象となった。金額もジャパンカップ、有馬記念、宝塚記念の1着では1800万円という高いものになった。

現在ではG1レースの1着が300万円と少なくなっているが、対象レースは(混合)に限らず全レースとなっている。

この他にもいろいろな賞金や手当があってJRAの手厚さには驚くばかりだ。

その中で昔から気になっていたのが距離割増賞である。そのネーミングもだが、距離の長いレースに特別な賞金を出すという発想である。

これは2000メートル以上の平地のレースで、5着までの入着馬だけでなく、6、7、8着馬にも交付されるというものだ。

例えば平成4年には2000メートルで1着で105万円、2000超2000以下で160万円、2200超2900以下で450万円、2900超は550万円と距離が長くなるとかなり高額である。

これは重賞でも未勝利でも同額だった。その後は金額が下がり平場と特別、クラスごとにこの額が変わるようになった。

平成18年には距離別出走奨励賞と賞金名が変わり、現在は1800メートルでは1000万下以上のレースでは1着馬で120万円、1800超は240万、2着以下は本賞金、出走奨励金と同じ比率で8着までとなっている。

それにしても距離の長いレースに特別の賞金を出すということは、長いレースは馬にそれだけ負担がかかるという発想だろう。

しかしこの賞金を目当てに1800以上のレースを使おうという発想は今や無いのではないだろうか。この賞金は廃止してよさそうである。



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