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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2017/07/28 17:00

[競馬通信社]騎手のインタビュー◆沢田準の競馬を楽しく

26日大井のサンタアニタトロフィー、9歳馬のゴーディーが60歳の的場文男騎手騎乗で快勝した。人気馬の一頭だから驚きではないがおもしろい結果だった。

興味深かったのは的場騎手のインタビューである。勝利騎手インタビューといえば、日本ではインタビュアーと騎手の間で短い質問と回答が繰り返されるのが普通だ。

しかし的場騎手は初めの質問に対してレースの内容などについてすらすらと説明し、2回くらいの質問だけでインタビューが終わった。さすがにベテランだと思われたのである。

自分の年齢と馬の年を自ら触れるなどファンを沸かせていたのもベテランの味である。

最近ではほかにもインタビューで自ら長い説明をする騎手もいる。

帝王賞では出遅れからまさかの追い込みを決めたケイティブレイブの福永祐一騎手、優駿スプリントで南関初重賞勝利の赤岡修次騎手も丁寧な説明を行っていて感心したものである。

マカヒキでニエル賞を勝った時、ルメール騎手は母国語でのインタビューということもあってか非常に長い話をしていた。やはり日本語では話したいことがあっても不自由なのかと思えたのだった。

外国人がインタビューに丁寧に答えるのはルメール騎手だけではない。私はサイクルロードレースをよく見るが、外国の選手のインタビューへの答えはどの選手でも驚くほど長時間なのだ。

ロードレースといえばツールドフランスが終わった。元ヨーロッパで活躍していたある選手が解説者として出ていたが、面白い話をしていた。

ヨーロッパに行った当時は外国語が全くできなかったので、チームの中で選手として全く使われなかったということだ。

それはもっともだろう。ロードレースでは選手それぞれに役割が与えられるので、会話ができなければ何をするのかが分からず、チームの中で仕事ができないのである。

ロードレースは元々はイタリア、フランス、スペイン人が多かったので、チーム内ではその国の言葉が共通語だった。

かつてイタリアのチームに日本人のメカニックとマッサージャーがいたことがあったが、二人ともイタリア語で仕事をしていたということだ。

しかし現在ではアメリカ、オーストラリア、イギリス人の活躍が目立ち、さらにはオランダ、ベルギー、ドイツ、ポーランド、チェコ、スロバキアなどいろいろの国籍の選手が多くなってきた。

こうなると共通の言語となると英語しかない。インタビューを聞いてもイタリア、フランス、スペイン語以外の選手は英語でしゃべっている。

騎手も同様だ。外国での騎乗を望むなら英語を話すことは必然である。ミルコ・デムーロ騎手もルメール騎手も英語はマスターしている。

日本の騎手が外国で騎乗することは少ないかもしれないが、日本馬で外国のレースに出走し勝つことは今後はさらに増えるだろう。

その時にインタビューに英語で答えられないのはいささか恥ずかしいのではないか。


◆沢田準【競馬を楽しく】
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