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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2017/11/02 14:15

天皇賞の騎手◆沢田準の競馬を楽しく

天皇賞の出馬表を見ておやおやと思わせられることがあった。短期免許を取得したばかりのアンドレアシュ・シュタルケ騎手、クリスチャン・デムーロ騎手、ヴァンサン・シュミノー騎手がいずれも騎乗することである。

JRA騎手であるミルコ・デムーロ騎手、クリストフ・ルメール騎手を合わせると5人の外国人騎手ということになった。

3人の騎手の身元引受調教師はシュタルケ騎手が友道調教師、C・デムーロ騎手が角居調教師、シュミノー騎手が藤沢和調教師といずれもトップクラスだ。

シュタルケが騎乗したネオリアリズムは近走はモレイラ、M・デムーロ、ムーア、ルメールが騎乗しており、またシュミノー騎乗のリアルスティールは前走がM・デムーロ、C・デムーロ騎乗のシャケトラの前走はルメールと日本人騎手から乗り替わったわけではない。

そうはいっても日本の調教師は日本人騎手をあまり信用していないのかと思われるのでもある。

皐月賞を松山弘平で勝ったアルイアンは秋にはルメールに乗り替わってしまった。松山は27歳でもはや新人ではなく順調に実績も上げており、今年はJRA全国リーディング16位、20代ではトップだ。

アルアインでは毎日杯と皐月賞を勝ちダービーでは5着、皐月賞では9番人気だった。松山にとって大騎手に成長するきっかけとなるかとも思われた馬だけに、乗り替わりは意外かつ残念なことだった。

それにしてもいきなり天皇賞に外国騎手を乗せるというのはどうなのだろうか。日本人騎手という選択がないというのはやはり残念なのである。

逆に日本馬が外国に遠征し日本人騎手が乗りに行ったときに、ほかのレースに騎乗を頼まれることない。知名度の高い武豊騎手でも同様だ。

短期免許騎手だけではなく日本では騎手の乗り替わりが多すぎるのではないか。

昔は騎手は調教師に所属しており所属以外の厩舎の馬に乗ることは少なかった。外国のようにフリーであるべきという声が高かったのである。

もっとも外国の騎手は現在のJRAのような安全なフリーというわけではない。騎手は調教師や馬主と契約し騎乗する。契約が切れれば他の馬主などと契約する。その意味でフリーというわけだ。

しかし当時日本ではそのあたりがよく理解されていないということもあった。

現在のJRAで乗り替わりが多いのは関東、関西、北海道以外のローカルの競馬場への出走が自由であり、いつも騎乗している騎手がほかの競馬場にいることが多いという理由もある。

そして天皇賞の騎手のうち外国人が5人、地方からの移籍組が4人。ということはJRAプロパーは半分だけだ。武豊、蛯名、横山典は元気とはいえもう50歳に近い。

松山のような若手から中堅になりつつある騎手をもっと育てることが重要であることは間違いないのである。







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