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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2018/05/10 11:00

騎手◆沢田準の競馬を楽しく

先月に千葉県競馬組合から川崎所属の二人の騎手に騎乗停止などの制裁が下されたと発表された。レース終了後主催者により指定された車で帰宅しなかったということだ。

騎手が騎乗後に帰宅するのに主催者が指定した車、実際にはタクシーを使うということはあまり知られていないのではないかと思われる。

騎手が競馬場から帰るところなどファンが目にする機会は少ないからだ。

ただ浦和競馬場の場合は競馬場のスタンドエリアと業務エリアが開かれておりその間に一般道路があり、周囲の一般住民が通ることができる。

もちろん競馬開催中は制限されているが、その道路にタクシーが止まっているのが見える。大井や川崎から騎乗に来た騎手はこのタクシーで帰宅するというわけだ。

制裁を受けた騎手はこのタクシーに乗らなかったということだ。またこの件について虚偽の申告を行ったことも制裁の理由となっている。

また他の川崎所属の騎手が二人をかばう虚偽の申告をしたということで戒告処分となったということである。

以前にJRAが競馬場からの帰りにタクシーを使うのは無駄であるということを国のある部署から指摘されたことがあった。

外国ではこのような制裁はありえない。騎手は自分の車で競馬場と自宅を往復するからだ。忙しい騎手はヘリコプターで移動することもあるほどだ。

ディック・フランシスの競馬小説にレースに遅刻した騎手が題材に扱われたことがある。一回目の遅刻は事故か何かだったが、この騎手を貶めようという犯人が、いろいろな手段でレースへの遅刻を繰り返させる。

この騎手は調教師からの信頼を失い騎乗できなくなる。このため幼い子を抱えた騎手は生活に困るようになり、主人公が援助するというくだりがある。

日本ではこのようなことはありえないと思ったものだ。騎手は調整ルームに入らなければならないからレースに遅刻することはないのである。

しかしこのように日本と外国の競馬システムにはレースそのもの以外でも異なることが多い。

外国の騎手をJRAなど日本所属にするにはこのような問題も徹底させなくてはならず簡単ではないということもあるのだ。



◆沢田準【競馬を楽しく】
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