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沢田準【競馬を楽しく】
配信日:2018/07/27 16:00

ジェニアル◆沢田準の競馬を楽しく

ジェニアルがメゾンラフィットでG3のメシドール賞を勝ったというニュースには驚かされた。なにしろ4歳の500万下の馬である。

外国の重賞に出走する馬は日本の重賞、それもG1を勝った馬に決まっている。例外は帯同馬というあたりだ。最下級クラスの馬がわざわざフランスに遠征し重賞に出走するなどとは異例中の異例である。

もちろんジェニアルはただの馬ではない。父はディープインパクト、母はG1のディアヌ賞(フランスオークス)、サンタラリ賞、サンクルー大賞などを勝ったフランスの名牝のサラフィナだ。

このようにジェニアルは世界的名血であり、生産者は社台ファーム、2015年のセレクトセールで1億6000万円の値が付いた馬なのだ。

それにしてもこの馬をフランスに遠征させるというアイデアはどこから来たのか不思議だ。フランスのG3の賞金は1着で40000ユーロに過ぎない。

日本円では520万円程度でJRAの未勝利戦程度である。これはフランスの賞金が低いのではなく、JRAの賞金の高さがわかるというものだ。

ジェニアルともう1頭(5歳馬のラルク)がフランスへ遠征するというニュースは前もって伝えられたが、その意味が理解できなかったのである。

賞金が目的ではないことはあきらかだ。メシドール賞を勝ったジェニアルの次走はG1のジャックルマロワ賞に決まった。

今後もヨーロッパでレースに出走するのだろうか。ディープンパクトの産駒は種牡馬としては日本では飽和状態で、ジェニアル程度の実績では種牡馬になるのは困難だろう。

しかし母がサラフィナとくればヨーロッパであれば人気は集まるかもしれない。そのあたりを狙ってのフランス遠征だろうか。

それにしても日本馬が強くなったことがこのような形で証明されるとは思わなかった。なにしろ1000万下で勝てなかった馬である。

そうはいっても今後このような形の、つまり条件馬がヨーロッパの下級重賞を狙うことが増加するとは思えない。なにしろ賞金が低いのである。

JRAのG1クラスの馬がヨーロッパのG1に挑戦するのがやはり普通の形であることには変わりはないのである。

ところでJRAはジャックルマロワ賞の馬券を発売することが発表された。しかし従来の外国レースの馬券発売とは異なりジェニアルは日本ではほとんど無名の馬である。

果たしてどの程度のファンが馬券を買うのか興味を持たれるところだ。





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